ケムマキです。
先日、下田温泉旅館協同組合加盟のホテル・旅館による、郷土料理のコンテストが開催されました。
開催された日にち4月9日は、丁度、天皇陛下御一行がお帰りになる日にちと重なりニュース素材としては埋もれてしまっていたので、改めてレポート致します。

会場となったのは下田の奥座敷、湯量豊富な蓮台寺温泉の宿「大地の彩花月亭」
金目鯛やイカ、鯵を代表に海の幸、山の幸豊富な伊豆下田で、改めて地の食材を見つめ直し、地産地消をテーマに各宿の板長に腕をふるっていただき、優秀な作品は下田温泉の旅館・ホテルで採用して行こうという趣旨で行われました。

今回は、下田温泉旅館協同組合加盟施設全てが参加し、そのうち、下田大和館、下田東急ホテル、黒船ホテル、下田ベイクロシオ、大地の彩花月亭、ホテル山田屋、浜辺の宿 濤亭、蓮台寺荘、野の花亭こむらさき、臨海荘、下田セントラルホテル、観音温泉、計12のホテル・旅館が出品しました。
審査会は、「一品料理の部」と「デザートの部」で各館自慢の一品を持ち寄ってもらいました。
採用作品には下田市内の宿で共通して提供していきたいとの想いと、メイン料理はやはり各宿のオリジナルで提供するべきですので、メイン料理ではない「一品料理」と「デザート」でということです。
審査員には、
・下田市長 石井直樹様
・下田市観光協会副会長 澤地大吉様
・下田市商店連合盟会長 鈴木敬様
・下田料理飲食業組合長 松本幸吉様
・下田女性の会会長 山下ちよこ様
・えんため顧問寸又峡まちづくり会議実行委員会相談役 溝口久様
・㈱JTB 東日本国内商品事業部地域統括部長 里倉榮徳様
・楽天トラベル 国内事業本部関東営業グループマネージャー 有木祐二様
・楽天トラベル 国内事業本部関東営業グループ下田・南伊豆担当 山田夏美様
・㈱リクルート じゃらんリサーチセンター エリアプロデューサー 竹田邦弘様
・近畿日本ツーリスト㈱東海仕入センター センター長 水原啓佐男様
以上11名様が審査にあたりました。
下田市長 石井直樹様と下田市観光協会副会長 澤地大吉様


会場には、出品料理が並べられ、自由に試食が可能となっております。
会場後方に、料理名、アピールポイントが書かれた用紙とそれぞれの料理が1品ずつ並びます。
ただし、その料理を提供した旅館・ホテル名は記載されず、どの料理がどこの旅館・ホテルの料理かは、この時点ではわかりません。
そして、会場前方にはそれぞれの料理の試食コーナーが用意されています。












審査員の皆様はそれぞれ自由に試食して、それぞれに気になった点などを各自メモしています。
以下、今回出品された料理を紹介致します。

金目ピザ風味・金目明日葉巻
いかに白身魚特有の淡泊な味をうまく引き出せるかに留意し、旬の明日葉、新タマネギの甘みを取り入れ練り味噌との味のクリーミーさを強調した作品

金目鯛と明日葉のつみれ鍋
金目鯛のほのかな油と良く合う明日葉の苦みを合わせ、自然薯が入ることによりふっくらと仕上がる鍋料理

開国寿司
下田開港の歴史に欠かせないのは“黒船”。黒にこだわり、お米が黒いイカスミ寿司。寿司ネタには下田港に水揚げされる旬の地魚が並ぶ。新鮮さと、驚きのある一品

下田陽春蒸し
姫サザエ山葵味噌焼き、金目の塩焼きを桜葉で包んだ金目桜包み、鶏肉開国焼き、鯵焼き寿司など地の食材、地の味で味付けされた焼き物を下田の竹の器に盛り、蒸し上げた一品

イカ壺漬け
金目鯛や伊勢海老、鮑など豪華な食材に隠れがちだが、下田は烏賊も産地。一年中水揚げされ、新鮮で美味しい烏賊にスポットを当てた作品。前菜にぴったり。お酒もすすみます。

アロエヘルシー巻き
アロエベラ、金目鯛、サニーレタス、にんじん、若布、生姜を生春巻きに。
塗ってよし、食べてよしの健康食品、アロエを使用。女性に喜ばれそうなヘルシー料理として一口で食べれる野菜を作りました。

大根の開国龍馬揚げ金目チップス添え
下田には沢山の農家があり、美味しい大根が手に入ります。坂本龍馬飛翔の地である下田、龍馬生誕の地土佐、鰹節を使った大根の揚げ出しです。下田・稲取で有名な金目鯛は揚げてチップスに使用。子供から大人まで、御飯のおかずはもちろん酒の肴にも合います。

金目鯛の蒸し焼き_春の彩り
赤味噌に大葉、生姜、鰹節、茗荷の刻んだものを入れ香り味噌にし、さっと茹でたレタスに金目鯛、わらび、筍、菜の花、海老を包み蒸し焼きにし、香り味噌で食する旬の野菜も沢山楽しめる一品

金目鯛の煮こごり風ゼリー寄せ
厳選した金目鯛を使用し、頭と骨を一度焼き昆布と共に出汁をとり、切り身を加え丁寧に味付けしたものを煮込み、ゼリー状に冷やし固める。煮魚とゼリーの組み合わせにより、若い方から年配の方まで幅広く興味を持って貰えます。

金目鯛の岩石蒸し
下田を代表する魚、金目鯛と下田で採れた昆布をメインに、今の時期なら筍、その季節季節の野菜を使用します。

金目けんちん焼
豚あみ油と生クリームを使用しています。見た目にもインパクトがあり、一品でお腹いっぱいになりそうな迫力のある作品です。

金目鯛と季節野菜のミルフィーユわさびソース添え
金目鯛をメインとして、今回は春の野菜だが、季節ごとの地場の野菜を盛り込める作品です。わさびソースも利いてます。

甘夏プリン
下田を代表する柑橘、甘夏を万人に好まれるプリンにした一品。甘夏の皮をミルクにつけ香りをつけ、下田で採れた卵
で甘夏の香り漂うプリンに。カラメルには甘夏ジュースを使用。

卯の花ようかん
下田は美味しいわき水も多く、そのこだわりの美味しい水で作られる豆腐ももちろん美味しい。そのおからを使用し卯の花ようかんとしました。クリームはミカン畑の多い下田ならではのもの。とてもヘルシー。

パンナコッタニューサマーオレンジソースがけ
特産品のニューサマーオレンジ、有機栽培の生産者から直接仕入れたものを使用。ニューサマーオレンジの果肉と皮を煮詰めてソースを作り、イタリアのパンナコッタを日本風にアレンジ。ニューサマーソースの酸味、苦みと甘さで面白いスイーツが完成。

トマトのニューサマーオレンジ煮
地場産のトマトをメインとして、季節ごとに柑橘類の豊富な伊豆のフルーツを使用できます。

デコポンサワークリーム添え
下田で豊富な柑橘の中でもデコポンをチョイス。もちろん季節ごと、時期ごとに、ニューサマーオレンジや甘夏など、柿など他の地元フルーツでもOK。生湯葉、メロンジュレを使用。

カラフル野菜の心太
下田・南伊豆は小さな農家が多く、こだわりの野菜も多い。なので野菜をふんだんに取り入れたい。各色数種類の野菜をジュースにして寒天寄せにして、ゼリーとあずきを掛けます。健康的で朝食に合います。

炭酸アロエぷるるゼリー
塗ってよし、食べてよしの健康食品、アロエを使用。アロエベラと梅ゼリー、炭酸を使い、食べて爽快なデザートを作りました。

自家野園甘味トマトゼリー寄せ
自家製のトマトをメインに。ヨーグルト、クリームチーズを使用。トマトの甘みを引き出しています。
試食会の跡、審査員は別室で、審議をして、審査発表となりました。




審査員の皆様、それぞれ感想を述べられたあと、発表となりました。
総評としては、送客する側として、各地域でいろいろと料理を食する機会も多い中、改めて下田地域の、旅館の質の高さ、食材の豊富さを実感することが出来た。改めてこの地域のポテンシャルの高さがわかった。おもてなしの姿勢と、たえまない努力を見ることができたと、好評なお言葉が続きました。
料理を作ってくれた板前さんたちです。今回、このような発表会が開催され、刺激を受け、更に地域の相互理解と発展に繋がって、下田に訪れるお客様にとってもより良いサービスが提供されることに繋がる場だったように思います。
そして、今回、選ばれた料理はこちらでした。

一品料理部門
「開国寿司」 提供:
野の花亭こむらさき
デザート部門
「デコポンサワークリーム添え」 提供:
下田セントラルホテル